※当時は出会い系サイトと呼ばれていました。
平成20年11月
探偵事務所コスモサポートに一件の相談が入った。
相談者は20代の若妻A子さん
A子さんの情報
- 大阪府○市在住
- 旦那さんが資格試験に向けて勉強中
- 子供なし
POINT1:出会い系サイトで過ちを犯す
旦那さんが、資格試験の勉強に明け暮れる日々が続く中、A子さんは、仕事も家事も、両立しないといけないプレッシャーに追われていた。
そんなプレッシャーに追い打ちを掛けられていたのは、寂しさ。
これは仕方がない事ではあるが、旦那さんとのコミュニケーションも激減してしまっていたらしい。
そんな心の隙間が大きく開いてしまったタイミングで、出会い系サイトで知り合った男がいた。
POINT2:自称:外科医の白衣の男
その出会い系サイトで使われていた、自撮り画像も白衣姿だった。

一度だけ・・・
この一度だけ、と許した肉体関係が、後に大火事となってしまう。
男の豹変
男はA子さんと関係を持った途端、人格が豹変した。
ヒャッハー!
「俺達の関係は終わらない。」
「裏切ると旦那にバラす。」
「来週の予定を空けておけ。」
こういった、脅迫メールを毎日毎日、何通も送ってくる様になったという。
最悪な事に、A子さんの自宅まで突き止められており、自宅の電話にも電話してくるようになった。
これが、相談を受けた時に聞いた経緯だった。
現時点の状況を整理
1,A子の自宅住所と、自宅の固定電話番号が割れている。
2,白衣男は探偵を雇っているのかもしれない!?
3,白衣男はまだ出会い系サイトに登録している。
4,白衣男の車に乗ったが、ナンバーは覚えていない。
5,白衣男の電話番号とメールアドレスは分かる。
6,旦那さんに知られたくないので、警察に相談に行くのも怖い。
さて、どうしたものか・・・
A子さんは、弊社への契約を決められた。
A子さんは、腹を括られたのだ。
成功するかどうか分からないが、手段は幾つか閃いた💡
どの手段も難しい道筋だが、取り敢えずやるしかない。
白衣男の執着心
A子さんがメールの受信拒否をしても、男は自分のメールアドレスを変えて連絡をとってくる。
A子さんが、携帯電話の着信に応じなければ、容赦なくA子さんの家に電話を掛けてくる。
執拗なまでのヘンタイっぷりである。
A子さんの家には、資格試験を控えた何も知らない旦那さんが在宅しており、白衣男はその状況を知って脅して来ているのだ。

家を知られた経緯
A子さんが白衣男と接触した日、自宅から離れたコンビニで解散したらしいのだが、この時に追跡されていた可能性が高い。
(家から離れていたとはいえ、徒歩圏内のコンビニで、初対面、初体験の男と別れてしまった事は、A子さんも迂闊過ぎだ。)
A子さんは、「帰宅前に一応周囲は警戒していた。」との事だったので、「部屋番号」まですぐに割り出す事は難しいはずである。
しかし、執念があれば、日割りで追跡する事も出来る。
例えば、
1. 初日はだいたいここまで分かった。
2.次に、幾つかのマンションまで絞れた。
3.次に、マンションの特定まで出来た。
4.次に、部屋番号まで特定できた。
・・・と、こういった、細切れで割り出しが出来るのだ。
A子さんがどこかで、白衣男の車に気付いていれば防げたかもしれないし、白衣男が用意周到だったのであれば、車を変えて張り込んでいた可能性も考えられる。
A子さんのもう一つの失敗
A子さんは、もう1つ大きな失敗を犯してしまっていた。
白衣男からのメールが怖くなり、自分の携帯電話を友達に預けてしまい、男とのメールのやりとりまで、その友達に委ねてしまった事だ。
その友達は、A子さんが探偵社コスモサポートに相談している事情をを知り・・・
「よし!私も男の情報取ってやる!」
と正義感が暴走、意気込み過ぎてしまったのだ。

友達は、白衣男をカマにかけようと思うがあまり、白衣男の言う事に従順になり過ぎた。
まるで白衣男に好意があるかの様な甘い態度で、メールを返してしまっていたのだ。
白衣男は、その不自然さに気付き・・・
ヒャッハー💢
「お前誰や!A子ちゃうやろ!?」
「俺をハメようとしてるな!?」
などと、言い出し始めてしまったのだ。
こうまでも警戒心を持たれてしまうと、我々探偵の段取りも難航してしまう。
ここは一ヶ月ほど期間を空けて、様子を見てみるべきか・・・。
しかし、白衣男はA子さんの家も知り、家の電話番号までも知っている。
悠長な事も言ってられない。
だからといって下手に刺激するのは危険だ。
やむを得ない、A子さんには勇気を出してもらい、自分自身で白衣男とのメールのやりとりを再開してもらう事にした。
近鉄藤井寺駅を指定
A子さんは自分の手で、白衣男とメールのやり取りを再開した。
こちら、いつどこ探偵マンがA子さんに指示をしていたのは・・・
1. 観念したふりをする。
2. ペースは白衣男に合わせる。
この2点だ。
そして、3日が経過したところで、早くも白衣男がアクションを起こしてきた。
日付と時間を指定して、近鉄線藤井寺駅にA子さんの事を呼び出してきたのだ。
メールのやりとりを見せてもらうと、A子さんが会う事を承諾した途端、白衣男はこれまでの強い口調とは打って変わり、優しい口調にシフトチェンジしていた。
なんとも下衆い奴だ。
ひゃっは♪
「場所は分かる?ナビに○○○と入力すればすぐ分かるよ。」
「今まで俺を傷つけた分、優しくしてくれよ。」
「反省している事を、身体で表現してね。」
この様な文章を、連続して送ってきている。
ウゲ~💦
見事なほどに気持ちが悪い。
探偵 藤井寺の乱に備える
よし!!
当日までに、近鉄藤井寺駅の周辺を入念に下見をしておこう。
当日は探偵の動員を増やして、駅周辺に早めにスタンバイさせておくのだ。
車両のナンバー確認は絶対だ!
出来ることならば、男の車にGPS発信機を取り付けたい。
白衣男の身元を、一刻も早く割り出さなければならない。